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オーラルフレイルについて

こんにちは。


歯科医師の齊藤です。


皆さんは「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことがありますか?


「フレイル」とは、高齢になって心身の活力(筋力、認知機能、社会とのつながりなど)が低下した状態をいいます。


「オーラルフレイル」とは、それが口腔周囲に限局して起こる機能の低下を指します。


歯科の業界においては、この「オーラルフレイル」と「フレイル」が深く関わっていると言われています。


例えば、歯周病などで歯を損失してしまった場合を考えてみましょう。


奥歯を損失してしまうと人の咬む力は40%減少してしまうと言われています。


すると日常的な食生活において、うまく食べ物を咀嚼できなくなり、だんだんと柔らかい食べ物を食べることが多くなってしまいます。


次第に顎の周囲の筋肉が徐々に衰えていき、栄養を効率よく摂取することができなくなり、栄養が少なくなってくると筋肉量もさらに減少していくので、噛む力はさらに衰えてしまう悪循環が生まれてしまうのです。


また、歯を損失すると他にも問題が生じてきます。


前歯を損失してしまった場合、損失したところから呼気が抜けてしまい、うまく喋ることができなくなります。


発音が不明瞭になるため、人との会話の減少を招く可能性があります。


すると積極的な社会参加を自発的にしにくくなってしまい、さらに人との交流が減ってしまうのです。


このように「オーラルフレイル」が起因となり、全身的な「フレイル」の進行が加速してしまいます。


では、「フレイル」がさらに進行してしまうとどうなってしまうのでしょうか?


寝たきりや摂食機能障害など、自立した生活を行うことができない要介護状態に繋がってしまうのです。


このような状況をなるべく回避するためには、「オーラルフレイル」のサインが見つかった段階で、早期に対策を施すことが必要です。


つまり、歯周病やむし歯などで歯を失った際には適切な処置を受けることはもちろんのこと、定期的に歯や口の健康状態をかかりつけの歯科医院で診てもらうことが非常に大切なのです。


私たちペンギン歯科クリニックは、患者様の生涯にわたってお口の健康を守り、患者様と末永いお付き合いができる医院を目指しております。


常に医療人としての使命感を持ちながら、オーラルフレイルについての知識もアップデートしていき、最新の研究に基づく予防対策を講じていけるよう努めてまいりたいと思います。



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